こんにちは せしろです。
私のA3Sはまだ調整中ということでほとんど使用していませんでしたが、前回のテスト印刷の時に積層割れすることが分かりました。
これなんですが、ほとんど力を入れてないのに「ポロッ」っと取れてしまいました。
今回はこの原因と対策について考えてみたいと思います。
2020/03/26
非公式wikiのカスタムファームウェアのインストールで解決しました。
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積層割れの原因について考えてみる。
今回のテスト印刷で造形したパーツをよく見てみると、最上面のプリントに少し隙間があります。
どうも吐出量が足りていないようです。
ということは、吐出量の不足が原因で、積層間の結合力が弱くなり、積層割れが起きているのではないでしょうか?
この吐出量が足りなくなる原因はおそらく次のようなことではないかと思います。
1.ノズルが詰まり気味
・ノズルの温度が足りずに、詰まり気味で吐出している
・ゴミや不純物
・フィラメントの品質
2.フィラメントフィーダーが機能していない
・ドライブギヤでフィラメントがスリップしている
3.スライサーソフトの設定が悪い
こんなもんでしょうか?
フィラメントの品質と温度設定については、A3で同じオブジェクトを印刷したら特に問題なく印刷できましたので問題ないと思います。
ゴミや不純物についてもフィラメント交換の際に、余分にフィラメントを吐出して毎回きれいになっていると思います。
となると、機械側の問題であることが濃厚となってきます・・・。
フィラメントフィーダの送出しは正しいのか?
結局のところ、「吐出量が足りない=フィーダーが供給できてない」だと思うのですよ。
ということで、きちんと送り出せているか確認します。ホットエンド手前でフィラメントチューブを外して、送り出し量を確認します。
低速・中速・高速でそれぞれ10mmの送り出しをします。
で、結果なんですが・・・
9mm・・・。足りてないやないか!
もしかしたらドライブギヤでスリップしているかもしれませんので同じように確認します。
フィラメントのドライブギヤ痕を全て確認しましたが、特にスリップしている痕は見受けられません。
ということはドライブギヤが正しく回転しているかが怪しくなってきます。
ドライブギヤですが、直径11mmで歯数は26となっています。なので、10mmを送り出そうとしたら、104.2度回転することになります。
角度を測るのが難しいので、回転した歯数でおおよその角度を確認してみます。
ということで、歯数でおおよそ7.5回れば10mmの送出しとなります。
で、結果なんですが、回転は歯数で7にちょっと足りないくらいでした・・・。
ということは、仮に歯数7で計算すると、9.2mmくらいの押し出し量となります。結果7に足りなかったので先ほど測った9mmというのも間違いではなかったことになります。
結局のところ、ドライブギヤの回転が足りていなかったってオチです。
さて、どう対策するかな?
原因が分かってしまえばあとは対策をするのみです!
本来ならファームウェアで修正をしたいところですが、私の知識と心の準備が出来ていません。
ということで、スライサーソフトでなんとかごまかせないか考えます。さてどうしたものか・・・。
まずは、現在の設定でテストオブジェクトを印刷してみます。
うん。やっぱり隙間ができていますね。手で簡単に折ることも出来ました。
次にCuraの設定でフローの補正をしてみます。
「100% → 111% 」に設定を変更。(9mm×1.1111≒10mmなので)
で、出来上がったのがこちら・・・。気持ち足りない様に思いますが、先ほどよりは良くなっています。しかし糸引きがひどいです。壁の様になっています。
でも、ラジオペンチ使わないと折れなくなりました。
再度Curaの設定を変更します。
フローの設定は「111% → 112%」変更。
引き戻し量の設定を「6.5mm → 7.5mm」にしてみます。
で、これが完成したオブジェクトです。
糸引きは完全になくなりました。充填も1%上げたせいか少し良くなっているように思います。
もう少し上げても良いかもしれませんね。
まとめ
ドライブギヤが指定量回っていなかったのが今回のトラブルの直接的な原因ですね。
そのうちファームウェアを書き換えるときにでもこの辺りを確認して最適化しようと思います。
まあ、安価なプリンターなんでこんなもんでしょう。
ドライブギヤ交換しようかな?